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I.M.ペイ氏が 考える自然と建築の調和

MIHO美学院は、信楽の山間に位置し、周囲は森に囲まれた自然豊かな学校です。
建学の精神の一つである、自然順応、自然尊重に基づき、自然と建築の調和を目指したマスタープランが最大の特徴と言えます。 I.M.ペイ氏デザインによるチャペルが敷地中央に配置され、それを取り囲むように各施設の建物が建ち並び、チャペルの象徴性が高められています。また、チャペルと各施設の建物が調和するように、山の起伏に合わせた建物の配置角度や各階レベルの設定により、自然と建築の一体感が目指されました。チャペルの外装に使用された51枚のステンレスパネルや内装に使用された8160枚の吉野杉の小幅板は、全てが異なる曲線形状で制作され、全く歪みのない連続自由曲面は、完璧なまでの施工がなされています。

チャペルの独特な曲面に対して、各施設の建物は、直線的で余計な装飾的要素を一切持たないデザインで統一されています。屋上には、こけや草が植えられ、上空からの彩を添え、周囲との調和を図っています。外装は、ベージュ色の極小モザイクタイルと特殊化粧コンクリートの打ち放しで仕上げられ、清楚で穏やかなイメージでチャペルとの調和を保っています。内部と外部との空間の境を越えて、自然との繋がりを感じさせるように、大窓で統一され、明るく開放的な空間を演出しています。

校舎棟の内部は、白壁と木製床で仕上げられ、図書館棟、体育館棟は、木壁とライムストーンの石床で統一されています。また、各所に配置された普遍的かつ機能的にデザインされた家具や独創的なサイン計画が融合し、学校施設とは思えない独特な空間となっています。校舎棟に併設された和室棟は、キャンパス内唯一の木造建築で、現代的にアレンジされたデザイン空間は、恒久的かつ日本独特の伝統美を感じさせます。キャンパス内のアプローチは、桜の木が主体となり、建物の周りは、紅葉の高木などが配され、四季を通じて、さまざまな表情をキャンパスに与えてくれます。