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校章の基となったレリーフ「飛天」( MIHO MUSEUM蔵 )

校章について

MIHO美学院の校章は、MIHO MUSEUMに所蔵されている美術品「飛天」からアイディアを得ています。このレリーフは、奈良の興福寺伝来のもので、平安時代の作といわれております。
このレリーフの、背板の飾り板に注目すると、美しく伸びた曲線と幾何学的な形状が、開いた本や、万年筆の先を連想させます。また、この飾り板は懸魚と呼ばれ、神社仏閣の妻飾りであったことから、MIHO美学院での学びをサポートする学舎という印象を与えます。飾り板の中の飛天は、MIHO美学院における、上を目指す、天に届こうとする思いを表しており、空へと羽ばたく姿、または悟りを象徴し、それらはまさに生徒達の教育と結びつきます。
この作品は、元来、飛天像と背板が、別々のものであったと言われておりますが、MIHO MUSEUM創立者であった小山美秀子師は、この飾り板と飛天の輝くばかりの取り合わせの妙、見立ての鋭い感性をこよなく愛されました。木の飾り板と飛天とが互いに引き立てあい、絶妙なバランスで調和しているこのレリーフは、美しい志を持った生徒たちが、素晴らしい環境の中で学ぶ姿を連想させます。そして、この美術品が表現する感性、高貴さは、師の美意識、その根底に流れるスピリチュアリティ―を体現しているといえましょう。
MIHO美学院では、いくつもの候補の中から、美秀子師が愛された、この作品を校章のモチーフに採用しました。まさに、MIHO美学院の校是にふさわしい、象徴的な形であります。



デザインについて

MIHO美学院のロゴをはじめ、キャンパス内の表示板等を含めたサイン(表示)計画は特有のデザインで、ペンタグラム社のアボット・ミラー氏が担当しました。ペンタグラム社は米国ニューヨークを拠点とした、ティファニーのブランディング・デザインやシカゴ美術館新館のサイン計画等、数多くの著名なグラフィックデザインを手掛けた実績のある、世界で最も評価の高いデザイン会社の一つです。ミラー氏がデザインしたMIHO美学院のロゴは、ミラー氏がMIHO MUSEUMを訪れた際に見た、日本の美術品の一つからインスピレーションを得て、デザインされました。 グラフィックデザインに使用される書体は、日本語と英語ではそれぞれ別々の書体を使用しながら、並記しても絶妙なバランスを保持し、両方とも繊細な線の太さと丸みを帯びた柔らかい表情を持つ独特なものを採用しています。各教室などの部屋名表示板は、壁から少しだけ浮いているように見える形状と微妙な曲面を用いた特徴的なデザインで、表示板の裏面にだけ彩色が施され、白い壁に色が映り、発光しているかのように見せる独創的なデザインとなっています。