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MIHO美学院のシンボル「MIHOチャペル」

チャペルについて

チャペルは、敷地のほぼ中央に位置し、美学院のシンボルです。設計者のI.M.ペイ氏は、生前の小山美秀子師に思いをはせ、扇の形を丸めたシンプルなデザインに仕上げました。ペイ氏が初めて設計した建物もチャペルであり、集大成とも言えるこのプロジェクトで設計したのも、奇しくもチャペルでした。


チャペルの構造について
MIHOチャペルは、正面上部の1点のみでつながる、とても特殊な構造をしているため、施工するにあたって、多くの困難がともないました。また、外壁に使われているステンレスパネルは、ビーズ・ブラスト仕上げと呼ばれる特殊加工を施しています。
およそ18メートルのパネルを特殊加工できる技術は、日本にしかなく、千葉県の工場より新幹線の車輛を運ぶトラックにのせ、真夜中に少しずつ運ばれて来ました。正面と上部にはめ込まれているガラスは、ドイツ製の特殊ガラスが使用されています。内部は、加工された吉野杉の板が、1列160枚で51列の合計8,160枚が並べられています。壁が3次曲面を描いているため、一つとして同じ形はなく、木材加工の優れた日本だからこそ可能になった技術と言えます。

小山美秀子師をイメージしたチャペル
小山美秀子師は、ペイ氏と会われる時には、主に和服を着て出迎えられました。襟を正し、いつも身なりを整えられた、凛とした姿が、ペイ氏の脳裏に刻まれたことでしょう。ペイ氏は、生前の美秀子師の姿に思いをはせ、清楚で気品のある形を生み出しました。
形のもとになったのは、日本で発展した扇の形が用いられています。この扇を一点で閉じた形をより美しく見せるために、ステンレスパネルに微妙なカーブが加えられ、背面が少し高くなっています。







チャペルでの礼拝
チャペルでは、朝と夕方に生徒と教職員が集まり、感謝の祈りを捧げます。壇上のお額には、岡田茂吉師の書「真善美」が掲げられています。一人ひとりの言動が真善美に近づくように祈ります。その祈りは、きっと、世界平和へとつながることでしょう。