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本校の教育目標について

教頭(統括) 服部 元

本校では、「美を求める心」という教育目標の実現に向けて、「生活即教育」と「独立と協調」の精神を寮生活や食事作りをはじめとした六年間の学校生活の中で育んでいます。この「美を求める心」とは、生活の中にある美しいものに触れ、感じ、求めていこうとする心で、自分自身を人間的に高めていこうとする心です。「美」には、「心の美」と「行動の美」があり、それらを本校で学ぶ一人一人が身に付けることにより、周囲への思いやりの心を育み、物事の判断力を養い、自主自立の精神が具わり、世のため、人のために率先して社会に貢献し、世界平和を志す素晴らしい人格を形成します。

本校では、「三つの芸術」と呼ぶ

   ①スピリチュアリティ―

     敬虔な祈りと師の教えを学ぶ・・・【生命の芸術】

   ②ナチュラルアグリカルチャー&ガーデニング

     自然順応、自然尊重を学ぶ・・・【農業の芸術】

   ③ビューティーオブミホミュージアム

     MIHO MUSEUMの創立者

          小山美秀子師の美の感性を学ぶ・・・【美の芸術】

について深く学び、それぞれの専門性を向上させながら個々の人格形成を充実させるというスケールの大きな教育を展開しています。また、平素の学習においても、単なる基礎学力の定着にとどまらず、将来、世界に羽ばたく個々の可能性を引き出すために「世界人たれ」という校訓を掲げています。日々の学習の中で、国際的視野を広げ、「世界人」としての資質を養うために、英語の授業はもちろん、英語検定試験への前向きな取り組みで英語力の充実を図っています。更に、海外への研修旅行においては、観光だけではなく、ホームステイや現地の人々との交流をプログラムとして積極的に取り入れ、グローバルな視点を磨く機会を用意しています。このような教育を展開しているMIHO美学院中等教育学校でしっかりと学び、理想的な社会づくりに邁進してくれる人材が育つことを強く願っています。

前期課程の教育方針(教育内容)

寮の協働生活による生活習慣の定着と個別サポートによる基礎学力の定着

教頭 近藤 道夫

本校は2012年に開校し、「建学の精神」のもと14年目を迎えました。この間、社会環境は激変し、また新型コロナウィルスの影響により新しい生活様式の実践が求められ、今世界全体が変わろうとしています。これからの予測困難な激動の時代を生きる子ども達は、自らの人生を可能性と希望に満ち溢れたものにするためにも、「自ら学ぶ力」「自ら学ぼうとする力」、そして「共に生きる力」を身につけ、持続可能な社会をつくりあげていく必要があります。本校は全寮制で、中学生の段階から親元を離れ、朝の目覚めから就寝まで、点呼・清掃・洗濯、食事作りから片付けまで、自分たちのことは自分たちでする生活を皆で協力して行いながら、日々の学習をします。

そして、本校の生徒は北海道から沖縄まで日本全国にわたり、海外からの入学生もいます。学校という小さな社会の中で、子ども達はさまざまな壁にぶつかります。習慣や文化の違いを乗り越え、ともに切磋琢磨しながら過ごすことにより、自分自身を見つめ直し、主観的に考えるのではなく、客観的に物事を考え自分達で解決していく。また学習時間の確保など時間の使い方も洗練されていくと、豊かな学校生活ひいては豊かな人生につながっていきます。自然に恵まれた環境の中で、6年間規則正しい生活を過ごすことで、感謝の心、思いやりの心、協調性、自主自立、自労自治、主体性が育まれていきます。学力面では、少人数教育を生かして、教員の目が行き届いた授業、一人ひとりの学習能力や理解度を把握し、きめ細やかな学習支援を放課後や寮にて行い、基礎学力の定着をはかっております。また前期生では、毎年全生徒が英語検定と漢字検定にチャレンジしています。

後期課程の教育方針(教育内容)

前期生で体得した生活力を基盤に国際コミュニケーション力を培いリーダー性の育成を

教頭 木股 康雄

本校の後期課程では、前期課程での生活即教育の学びで身につけた生活力の基盤の上に、さらに「リーダー性」「国際性」「実践力」を磨いていきます。後期課程生は、寮生活で寮長などの役割を通じた後輩のお世話や、委員会活動での委員長・部活動の部長などの体験などを通して、日々の生活の中でリーダー性を育んでいきます。そして、留学生たちと日常生活で深く触れ合うことにより、他言語や異文化の理解、思いやりの心を育み、その体験は「対立する利害を調整しながら問題を解決する」という将来国際舞台において必要とされる力のもとになることでしょう。

後期課程では進路実現に必要な多様な選択カリキュラムがあり、理系・文系選択の上に、さらに専門性を深める演習科目や、語学力、時事問題などを学ぶことができます。そのような学びの中から、将来に役立つ実践的な力を身につけていきます。

また、後期課程生は、寮主催のボランティアプログラムに自ら率先して参加し、災害復旧などに協力しています。環境問題に対しても「ESD活動」として持続可能な学びのプログラムに携わっています。このように6年間の学びの中から「人の役に立ちたい」「社会貢献をしたい」「自然環境を大切にしたい」という心が育ち、実践されていきます。

これらの学びの成果は、多くの卒業生が、芸術系の進路、国際系・語学系の進路、政策・経営などリーダー性を深める進路、日々の生活や調理などを深める進路、環境を守ることに携わる進路、そして海外へ直接留学する進路などを選択していることなどからも、顕著に表れています。

6年間の取り組み

三つの芸術をリンクした学び

清らかな作物を育て・調理し・食す、本物の美に触れる、
生活自体を芸術化していく 
人格形成を促していく

開校以来、総合学習の時間を利用し、秀明自然農法とMIHO MUSEUMでの鑑賞(MIHOプログラム)を行ってきました。教科との連携により専門的に深い学びに繋がるようにしています。

秀明自然農法は、無肥料無農薬で、愛情を注いで育てる農法で、理科と連携しています。

自分達で育て収穫した米や野菜で食事を作り、片付けまですることで、自ずと作物や作り手、環境への感謝が芽生えるようになり、自然尊重・自然順応の生き方、美しいライフスタイルにつながるように心掛けています。

MIHOプログラムは美術と連携し、MIHO MUSEUM所蔵の美術品を通して、直接学芸員より小山美秀子師の美意識を学ぶもので、美術品の見方は勿論、美に触れることで心の清浄化、向上をはかります。また茶道を中心とした学び(茶碗・茶杓作り等)を積み重ね、6年生時にお茶会を開きます。

スピリチュアリティーは、毎朝毎夕のチャペルでの礼拝、また日々岡田茂吉師のみ教えを頂き、学校生活の中で実践していく中で、感謝の心、人の幸せを祈る精神性を磨き、より良い社会を創る力につながる大切な学びをしています。また、道徳の授業では、学生講座と称し、岡田茂吉師、小山美秀子師のフィロソフィーについて学びます。

このように三つの芸術をリンクした学びにより、心から「美」を求め、芸術に親しめるような自己の品性を養い、人格の形成につなげていき、持続可能な社会づくりに貢献できる精神を育んでいます。

敬虔な祈りと師の教えを学ぶ
MIHO MUSEUM 創立者 小山美秀子師の美の感性を学ぶ

SPIRITUALITY

スピリチュアリティー

敬虔な祈りと師の教えを学ぶ

生徒は、朝、チャペルで神様にご挨拶させていただいてから登校します。夕方は、1日の感謝の祈りを捧げてから登校します。時間を見つけては聖典を拝読し、岡田茂吉師のフィロソフィーを学び、社会に貢献できる精神性を育んでいきます。

学院教師 松永 美千代


本校は、岡田茂吉師のご理想である「人類救済」と「地上天国建設」に奉仕できる人材を育成することを使命としています。共に切磋琢磨いたしましょう。

※学院教師は、本校の生徒と教職員のスピリチュアリティー(精神性)を高め、“生活即教育”の学びを、より深められるように支援し、指導を行います。

祈り


朝夕の礼拝では、「天津祝詞」を奏上します。苦しいとき、つらいとき、ありがたいとき、どんなときもお祈りすることで、神様が共にいてくださるという心からの感謝が生まれ、深いよろこびを頂きます。

ご浄霊


朝夕に、直接、魂に神様のおひかりを頂くご浄霊により、感謝の心や人の幸せを祈る心、「真・善・美」への清らかな感性が育まれ、心身ともに健やかになります。

NATURAL AGRICULTURE & GARDENING

ナチュラルアグリカルチャー & ガーデニング

自然順応、自然尊重を学ぶ

自然農法を中心としたフィールドワークでは、単なる栽培法の実習だけではなく、食物が口に入るまでの食育を通して、その食物を生み出している自然環境を思い、持続可能な生活スタイルを考える機会も提供します。

※自然農法:土に対し落ち葉や枯草などの自然堆肥以外の肥料や農薬等を混えず、土が本来持っている力を引き出す農法

マイガーデン

 

一人ひとりの畑があります。主に夏野菜を中心に育てていきます。野菜の世話を通して、自分のガーデンと向き合うことができ、癒しの時間にもなります。採れた野菜はその場で食べることができるものもあり、自分で育てた野菜のおいしさに感動します。

大圃場

 

3、4年生では、畑を耕して畝を作るところから始めます。1、2年生で学んだ知識を生かし大圃場で野菜を育てます。主に、大豆や小豆の栽培をしており、収穫した後は、味噌等の加工品にして研修旅行に持っていくのも醍醐味の一つです。

田植え

 

乾田苗代という手法で種籾から苗を育てていきます。5月の下旬から6月の上旬にかけて田植えをします。また田んぼの生き物調査も行い、様々な生き物に出会うことができるのも楽しみで、生徒の目はとても輝きます。秋には稲刈りをし、おいしく頂きます。

創立者・小山美秀子師は、飛天像と香水杓を飾ってI.M.ペイ氏をお迎えされた  (再現)

BEAUTY OF MIHO MUSEUM

ビューティー オブ ミホミュージアム

MIHO MUSEUM 創立者・小山美秀子師の美の感性を学ぶ

MIHO美学

MIHO MUSEUM 創立者・小山美秀子師の収集された美術品に直接接し、建築に触れ、庭園・遊歩道を散策する実体験とそれを裏付ける教養座学の授業を織り交ぜ、6年間を通して段階的に美の感性・学びを深め、正しい判断力を身に付けていきます。同時に学びの成果は本単元に留まらず、他の教科、生活に活かされます。

【1年生】

作品を見るポイントを学び、作品を集中して見る小山美秀子師の歩みと、師が訪ねた世界建築を学ぶ

(鑑賞作品)

絵画・彫刻・工芸作品(池大雅筆 山岳図、円山応挙筆 仔犬図、飛天像、王子形水瓶、古信楽壺、二月堂練行衆盤など

校章の基になった飛天像(平安時代)
王子形水瓶(中国・六朝時代)
信楽桧垣文蹲壺(室町時代)

【2年生】

一度に見る作品の数を増やし、比較鑑賞することでより広く深い感性を身に付ける

世界的建築家I.M.ペイ氏の建築を座学と実際の建築物から学ぶ

(鑑賞作品)

絵画・国内外の工芸作品

(尾形光琳筆 瀧龍図、リュトン、檜扇、蒔絵の作品、桐紋屏風など)

山猫形リュトン(紀元前1世紀頃)
狩野尚信と尾形光琳合筆の瀧龍図(江戸時代 )
枝垂桜蒔絵徳利(桃山時代)

【3年生】

「信長の書状」を深く掘り下げ、書状を読み解き、素材である和紙や様々な書状の形態、背景・人物像を関連のある作品を鑑賞することで探究する楽しさを学ぶ

(鑑賞作品)

書状、楽器(鼓胴)、舞楽面(信長の書状と雷雲蒔絵鼓胴、その関連作品)

和紙の原料について説明を聞く
蒔絵鼓胴(江戸時代)
源氏物語図屏風(江戸時代)

【4年生】

茶道具について一つひとつ深く細かく学ぶ

本校の和室棟にて茶室と茶の湯の点前について、実際の道具を見ながら学び、茶道の講師より薄茶点前と濃茶点前の違いなどを実体験する

(鑑賞作品)

茶道具(掛物、茶碗、茶入、茶杓、懐石具など)

茶葉を抹茶に挽くための碾(うす)
小山美秀子師愛用の茶碗の数々
茶の湯の歴史について説明を聞く
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