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学びの特色

”独立と協調の精神”を全寮制の生活の中で育みます。

一人ひとりが予測不能な社会を牽引する力強いリーダーとなれるよう、三つの芸術性を指針として、自ら考え行動できる人づくりを目指しています。

自主自立 ― 自ら正しく考え、正しく行動する ー

OECD(経済協力開発機構)は“2030年を生き延びる力”として、新しい価値を創造する力、対立やジレンマを克服できる力、責任ある行動をとる力の三つを掲げています。AIの進化、様々な価値観が交じり合うグローバル化が加速する予測不可能な社会において、ヒトがなすべきことは何なのか、今自分に求められていることは何なのか自ら考えて行動できる、「自立した学習者」であり、「主体的な協働者」たるよう、本校では美を基調とした自労自治による学校生活全般を通してその資質を培っていきます。

また「新しい価値」の源泉となる感性を育むべく、岡田茂吉師の思想を根底とする精神教育、自然との調和を学ぶ自然農法教育、先人の美の感性に触れる芸術教育を特に力を入れて取り組んでおり、そのための施設・環境が豊富に備えられていることも特色の一つです。

体育祭種目:6年生によるマスゲーム
ワンランクアップ講座:和食のテーブルマナー

生活即教育

本校の学校生活の基本は、「自分のことは自分でする」つまり、掃除・洗濯・食事作りなどすべて自分たちに必要なことは自分たちでするということです。自分のことを自分でしなくてはならないということは、小学校を卒業してすぐの生徒にとっては大変な仕事です。多くの友人たちと協力し合って日々の生活を実行し、それを6年間継続するということは、中高一貫の全寮制の教育であるからこそできることであり、それは単に生活に必要なことを一人でこなすことができるようになる、ということにとどまらず、そこからの学びは、大変実りのあるものになります。つまりその生活の中から、将来役に立つ人材として大切な資質である、「独立と協調」の精神が育まれていくのです。寮の部屋の仲間たち、クラスや学年の仲間たち、そして学校全体が一つの「家族」として成長していきます。

洗濯とアイロン掛け
お風呂掃除

6年一貫教育

中等教育学校は、中等教育前期課程(中学校課程)と中等教育後期課程(高校課程)を別々ではなく、一貫して行う学校です。本校は、生徒を長い目で見ることができる6年一貫教育の利点を生かして、生徒の学業の成長、生活の成長をサポートしています。

全寮制の生活では、生徒は日々の生活での気づきや成長を通して、多くのことを学んでいきます。

また教育課程においても、少人数教育の利点を生かして、一人ひとりに手厚い指導を心がけ、6年の学びの中から生徒の特性を見極めて、一人ひとりの将来に必要なサポートを行っています。

知識・理解力・解決力・協働できる力

21世紀は「多文化共生社会」と言われ、あらゆるものが国境を自由に超えて移動し、世界が一体化してきています。2015年9月の国連サミットでは「SDGs(持続可能な開発目標)」が採択され、すべての国が取り組むべき「全人類共通の目標」として扱われています。これまで以上に我々は、異なる考えや価値観を柔軟に受け入れ、互いに尊重し合い、共存共栄を図っていかなければなりません。

本校は、こうした変化が激しく先の予測が困難な社会において、自ら考え行動できる人材を育成します。そして「新しい価値」の源泉となる感性を育む特色のある教育活動を展開します。

本校での学びは、すべてが生活に直結しています。そして仲間との協力がなくては成り立ちません。「授業」「部活動」「行事」「食事作り」「寮生活」「祈り」において、一つひとつの経験が「点」でなく、「線」で繋がっていることに気づくことができるでしょう。学校全体がまさに実践の場であり、日々の生活を通して、「生きる力」を育んでいきます。

知識・理解力

知識・技術の習得にとどまらず、物事の本質を見抜く力を養います。各教科の「見方・考え方」を深める実践的・体験的学習を通して、実社会で役立つ思考力・判断力・表現力を身につけます。

美術科:3原色による色づくり

解決力

「疑問や気づきから、課題を発見し、仮説を立てて、検証する」プロセスを経て、論理的に物事を解決する手法を学びます。実験では、試行錯誤が成功につながる体験をします。

世界人育成講座:ディベート

協働できる力

体育祭や文化祭は「異年齢の協働活動」です。お互いが異なる強みを活かし、共通の目標を達成します。組織の一員としての役割や責任を果たす大切さを学びます。

文化祭:龍のねぶた作り

英語教育

前期課程のほぼ全ての授業は、チームティーチングで進められます。日本人教員と外国語指導助手が、対話型の授業を通して、「聞く力・話す力」を鍛えます。後期課程では、異文化理解を深めながら、国際的なものの見方・考え方を養います。

「学・食・住」一体化の共同生活は、まさに仲間と築く小さな社会。本校には米国、香港、台湾、マカオ出身の生徒もいます。「課題を発見し、協働して解決することができる力」+「外国語運用力」は世界に貢献するために必要な基礎力です。6年間の学びを通じて、社会に役立つ実践的な力を身につけます。

チームティーチングでの英語の授業
米国ミシガン大学生交流授業(折り紙作り)