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前期課程の教育方針(教育内容)

寮の協働生活による生活習慣の定着と個別サポートによる基礎学力の定着

教頭 近藤 道夫

本校は2012年に開校し、「建学の精神」のもと12年目を迎えました。この間、社会環境は激変し、また新型コロナウィルスの影響により新しい生活様式の実践が求められ、今世界全体が変わろうとしています。これからの予測困難な激動の時代を生きる子ども達は、自らの人生を可能性と希望に満ち溢れたものにするためにも、「自ら学ぶ力」「自ら学ぼうとする力」、そして「共に生きる力」を身につけ、持続可能な社会をつくりあげていく必要があります。

本校は全寮制で、中学生の段階から親元を離れ、朝の目覚めから就寝まで、点呼・清掃・洗濯、食事作りから片付けまで、自分たちのことは自分たちでする生活を皆で協力して行いながら、日々の学習をします。そして、本校の生徒は北海道から沖縄まで日本全国にわたり、海外からの入学生もいます。学校という小さな社会の中で、子ども達はさまざまな壁にぶつかります。習慣や文化の違いを乗り越え、ともに切磋琢磨しながら過ごすことにより、自分自身を見つめ直し、主観的に考えるのではなく、客観的に物事を考え自分達で解決していく。また学習時間の確保など時間の使い方も洗練されていくと、豊かな学校生活ひいては豊かな人生につながっていきます。自然に恵まれた環境の中で、6年間規則正しい生活を過ごすことで、感謝の心、思いやりの心、協調性、自主自立、自労自治、主体性が育まれていきます。

学力面では、少人数教育を生かして、教員の目が行き届いた授業、一人ひとりの学習能力や理解度を把握し、きめ細やかな学習支援を放課後や寮にて行い、基礎学力の定着をはかっております。また前期生では、毎年全生徒が英語検定と漢字検定にチャレンジしています。

後期課程の教育方針(教育内容)

前期生で体得した生活力を基盤に国際コミュニケーション力を培いリーダー性の育成を

教頭 木股 康雄

本校の後期課程では、前期課程での生活即教育の学びで身につけた生活力の基盤の上に、さらに「リーダー性」「国際性」「実践力」を磨いていきます。

後期課程生は、寮生活で寮長などの役割を通じた後輩のお世話や、委員会活動での委員長・部活動の部長などの体験などを通して、日々の生活の中でリーダー性を育んでいきます。そして、留学生たちと日常生活で深く触れ合うことにより、他言語や異文化の理解、思いやりの心を育み、その体験は「対立する利害を調整しながら問題を解決する」という将来国際舞台において必要とされる力のもとになることでしょう。

後期課程では進路実現に必要な多様な選択カリキュラムがあり、理系・文系選択の上に、さらに専門性を深める演習科目や、語学力、時事問題などを学ぶことができます。そのような学びの中から、将来に役立つ実践的な力を身につけていきます。

また、後期課程生は、寮主催のボランティアプログラムに自ら率先して参加し、災害復旧などに協力しています。環境問題に対しても「ESD活動」として持続可能な学びのプログラムに携わっています。このように6年間の学びの中から「人の役に立ちたい」「社会貢献をしたい」「自然環境を大切にしたい」という心が育ち、実践されていきます。

これらの学びの成果は、多くの卒業生が、芸術系の進路、国際系・語学系の進路、政策・経営などリーダー性を深める進路、日々の生活や調理などを深める進路、環境を守ることに携わる進路、そして海外へ直接留学する進路などを選択していることなどからも、顕著に表れています。